ギリシャ神話のお話(裏天文バージョン)
「第10回 危険なプレゼント」 作:かあとん

第1回「大地と大空」 第5回「牡牛の正体 」
第2回「ティタン戦争」 第6回「乙女の天秤」
第3回「おおぐま座・こぐま座」 第7回「節句?」
第4回「ヘラに睨まれた女性たち」 第8回「〜の星」
第9回「追いかけすぎると」
    
*第10回をUPしました。更新がんばります。
*一応オリジナルなんで勝手に複製や公開をしないで下さい。            
*ギリシャ神話の解釈の違いは笑ってゆるして下さい(明らかな間違いはご指摘下さい) 
*ご意見・ご感想はこちらへ       
                                                          
登場人物
ご隠居:町に1人はいる物知りじいさん。なぜかギリシャ神話にも詳しい          
熊さん:ご隠居の近所に住むサラリーマン。実はギリシャ神話なんてあんまり興味がない

香ちゃん:熊さんの彼女?星が好きだけど知識はあやしい・・・かも?
ご隠居 「さっきから気になってたんだが、熊さんなかなか洒落たネクタイをしておるじゃないか・・・」
熊さん 「これは、去年の俺の誕生日に香ちゃんにプレゼントしてもらったんですよ」
ご隠居 「女子から男子にネクタイを送る時は「あなたに首ったけ!」という意味があるそうじゃからひとまず二人の仲は安心じゃな」
熊さん 「もう、うれしくって3日に4回はこのネクタイを締めてるんですよ!プレゼントってやっぱり、うれしいもんですね!」
ご隠居 「プレゼントと言っても、中には危険なものもあるぞ・・・特に女子が絡むものは・・・」
熊さん 「もう、ご隠居、小学生じゃないんだから女子は止めましょうよ・・・」
ご隠居 「ギリシャ神話によると、人類の生みの親は、プロメテウス(先に考える・予見するという意味)というティタン族(巨人族)の神様だったと言われておる(別の人類誕生話もあります)
プロメテウスは、初めは人類は男子しか作らなかった。しかもプロメテウスがゼウスには反抗的な態度で人類には好意的(自分で作ったので当然じゃが)だったので、人類は悩みや苦しみも少なく平和に暮らしていたのじゃ」
熊さん 「プロメテウスという神様は俺も知ってますよ!人間に火を与えた神様ですよね?」
ご隠居 そうじゃ、プロメテウスが人間に火を与えたのに怒ったゼウスがプロメテウスをカウカソス山の山頂に張り付けにして生きながらにハゲタカに肝臓を食べさせるという罰を与えたんじゃ」
熊さん 「ゲっ!肝臓を食べられながら死ぬってどんなに苦しいんだろう・・・」
ご隠居 「しかし、プロメテウスは不死身だったので夜中の内にまた肝臓が再生して朝になるとハゲタカに肝臓を食われるという事が永遠に続いたんじゃ」
熊さん 「えっ!それは苦しいなんてもんじゃないでしょ!ゼウスも酷いことをするな。いつもの事ながら・・・」
ご隠居 「その後、プロメテウスは勇者ヘラクレスに助けられるんじゃが、ゼウスへの怒りは治まらず、なにかとゼウスに反抗したんじゃ」
熊さん 「そりゃそうですよ!俺だったらゼウスをギタギタにしちゃいますよ。けど、そんなに反抗ばかりしていたらゼウスもまたなにかしてきたんじゃないの?」
ご隠居 「もちろんゼウスは黙っていなかった、ゼウスはプロメテウスの弟エピメテウス(後から考える・見る者)にパンドラという絶世の美女を与えた。先見性のある兄プロメテウスはパンドラを妻にする事に大反対したが、とりあえず、行動を起こして後から考えるエピメテウスは、パンドラを妻にしてしまう」
熊さん 「俺も絶世の美女を前にしたら・・・後先考えず・・・」
ご隠居 「このパンドラは、ゼウスが人類に災いをもたらすには、女子を与えれば良いと考え鍛冶神ヘファイストスに命じて泥から作り出したのじゃ。それに女神アテナが生命と衣服を与え、アフロディーテ(ビーナス)が美を与え、アポロンは美しい歌声を与えた。そしてヘルメスは美しい彫刻を施した金の箱を与え、決して開けてはいけないと言った。という具合にすべての神からあらゆるものをプレゼントされた訳じゃ」」
熊さん 「なんか無理やりプレゼントされてもうれしくないような・・・」
ご隠居 「そうじゃな。特にヘルメスが与えた金の箱にはあらゆる人間に対する災いが入っていたのじゃ」
熊さん 「けど、決して開けるなとい言われたんだから開けなかったんじゃないの?」
ご隠居 「パンドラという名は「すべてを与えられた」という意味じゃ、ヘルメスはパンドラに好奇心も与えていた、決して開けてはいけないと言われていた箱をパンドラは好奇心に負けて開けてしまうのじゃ。
そのとたん、箱からは、病、貧困、嫉妬、怨恨、復讐などこの世の災厄が飛び出していってしまう。
さすがに、まずいと思ったパンドラがあわてて箱を閉めた時には箱の中の災厄は、ほとんど、出て行ったあとだったのじゃ。パンドラがその罪の重さに泣いていると箱の中から「出して下さい」という小さな声が聞こえた。それは、箱から飛び出しそこねた「希望」じゃった」
熊さん 「あ〜それで、希望を箱から出してあげたんで、人類は明日への希望を持って生きていけるんですね!」
ご隠居 「う〜んそこは解釈が難しいんじゃ。パンドラは小さくてふるえていた希望を箱から出してあげた。だからどんな災厄に見舞われても人間は希望を持って生きていけるんじゃが、人によっては「パンドラの一番の罪は希望を箱から出した事だ。希望というものがあるから人間は悩み苦しむのだ」という考えもっておる」
熊さん 「確かに希望を持つというのは時には悲惨な結果を招くこともあるからな。人間あきらめも肝心か・・・」
ご隠居 「とにかく、それまでなんの悩みもなく生きてきた人類は、労働に、生きることに、また女子のために悩み苦しむようになったという事じゃ」
熊さん 「香ちゃんとの数々の悩みや苦しみもすべてはパンドラのせいだったか!!!」
香ちゃん 「私との付き合いが苦しみですって!」
熊さん 「タイミング悪すぎだよ、香ちゃん! パンドラの箱の災厄を全部かぶった気分だ!!!」

        *きっとまだ続く・・・